『4000人の顔と名前を覚える伝説のドアマンの話』

2004/05/30 植田 茂夫 (毎週土曜日)


皆さん、おはようございます。沖縄は入梅をしたそうですね。
季節の変わり目は体調を壊しやすいので注意しましょう。

実は若い頃「ホテルの仕事をしたい」と思ったことがありました。
「魅力は?」と、聞かれても漠然となのですが、
一人のお客様が一日過ごす場所で、その方の日常が見える。
仕事内容や身なりに始まり、部屋の使い方、食事の仕方、人付き合い
趣味、嗜好等々、表の部分もシークレットの部分も見えてくる。

サービス業として、単にお金のやり取りだけではない
お客様の懐に入る非常にやりがいのある職業に見えました。
そういう意味では自動車の販売も近しい職業といえますので、
元来お客様相手の仕事が好きなのだと思います。
と書いた所で、先日”名田正敏さん”のメールを読みました。


『4000人の顔と名前を覚える伝説のドアマンの話』

名田正敏さんは、大阪の方ならご存知の方も多いと思います。
大阪中ノ島リーガロイヤルホテルのドアマンとして絶大な信頼を得た方です。
ホテルの上得意様である、大阪を代表する企業の社長・上級幹部の顔と名前を
なんと4000人も把握していた方です。

しかし、入社時の名田さんは全く目が出なかったらしいのです。
辞表を持っていった上司に「自分の土俵を作れ」とアドバイスをされたのを機に
顔と名前を覚えることだけ一番になる志を立てたといいます。
上司もすごいがここに気がつく名田さんもすごいです。

その後、非番の日に重点企業を訪問し、顔と名前だけではなく、
その企業の社員から、社長・幹部社員のエピソードを聞き出し印象付けて覚えたということです。
志を立てて2年間、非番の日は毎日訪問を続けたそうです。この辺りが凡人と違うところですよね!

ドアマンがお客様に接する時間は僅か数分です。
ドアを開け、名前を呼び、あいさつをし、要件を尋ね、玄関まで送る。
この時間内に非番訪問で仕入れた琴線に触れる一言を発する。
この一言が企業のトップの心をつかんでいったのだそうです。

その結果、営業マンではない名田さんが年間4~5億円もの受注を獲得した。
普通の営業マンの実績が7~8000万円の時代にです。

その後、プラザホテルに迎えられ、格上げに大きく貢献し、副支配人に昇進。
さらに、新神戸オリエンタルホテル、ウエスティンホテルの開業のおりには、
礼を持って迎えられ、成功に導きました。

そして引退される時には、関西の著名人が引退を惜しみ、お別れ会まで開いたそうです。

お客様の名前と顔、特徴を覚えることの大切さを教えてくれる内容でした。

そう言えば、不思議とよく車を売るメカニックがいます。
名田さんと同じようにお客様の心をつかんでいるのでしょうね。

お客様の名前をよく忘れる普通の営業マン、  植田茂夫でした


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