吉原手引草

2007/10/17  益田 康之 

直木賞を受賞した松井今朝子さんの
「吉原手引草」を読みました。

吉原随一と噂された花魁の葛城がなにやら事件を
起こしたらしいのですが、
その真相を探るべく正体不明の男が関係者に次々と
インタビューしてゆきます。

この男が語り手となって物語は進むのですが、
登場する関係者は16人、
全て吉原という特異な世界に生きる人達で、
本筋の葛城事件の真相よりも
自分たちの身辺事を語る方が主になってしまいます。

読み手としては、江戸の吉原の様相が面白く
引き込まれると共に、
事件の真相を知りたいというイライラもつのって、
この辺りは書き手のあざとい手練手管に
乗せられてしまいます。

結末は、ある程度予測のつけられる内容で、
予定調和の心地良さと共に、すっきりとできます。

お勧めできる1冊と思います。

おまけです。
昨日は私共の30回目の結婚記念日でしたので、
薔薇を飾りました。

30年もよくもったと思います。
これもひとえに私の忍耐心の賜物です。


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