2008/09/27
補助金と減税を
自動車業界は、燃費の悪い低年式車を新車に買い替える補助金と
減税を政府に求める。日本自動車工業会は「代替促進策」、日本自動
車販売協会連合会は「自動車買い替え促進税制」の名称でそれぞれ
政府・与党に要望する。
従来からある低燃費・低排出ガス車への減税措置(グリーン化税制)
が一定の効果をあげる一方で、車齢(人の平均年齢に相当)も16年連
続で延びており、なかでも車齢13年超の車両は約500万台まで増えた。
日本が目指す低炭素社会の実現には、こうした低年式車の一掃が不
可欠として優遇措置の刷新を求める。
自工会が要望する減税対象は、乗用車とトラックのうち車齢が13年超
の車両。具体的な制度設計はこれから詰めるが、対象となる古い車を
新車に買い替える場合、自動車税や軽自動車税を半額程度まで安く
する、またトラックなど業務用車両の場合、一定基準を満たす場合に
補助金も出すことを検討するなどの内容。
自販連も基本的には同じ。いずれも、電気自動車やハイブリッド車へ
の優遇(クリーンエネルギー車の取得に関する軽減措置)とは別枠で
実施を求める。
買い替え促進税制は、過去にイタリアなどで実施例があり、自販連
は毎年、制度の創設を求めてきた。今年は政府が「低炭素社会づくり
行動計画」を閣議決定したことを踏まえ、自工会も環境視点から制度
の創設で足並みをそろえた。補助金制度や減税が実現すれば新車へ
の買い替え需要が増え、長期化の一途をたどってきた車齢の伸びに
歯止めがかかることが期待される。 (日刊自動車新聞)