2008/11/24

ガソリンの品質差、暴いて候

 おぬしもガイシャ乗りなら一度はアタマをよぎったことがあるだろう。
ハイオク仕様にレギュラー入れちゃったら、アカンのだろうか? と。

 拙者はあまりの価格高騰に業を煮やし、やってしまったぞな。
ハイオク仕様の舶来愛馬に「え、ええっと・・・レ、レギュラー満タ?
ン!」と。これはぶっちゃけ、魔が差した行為とも言えよう。

 しかし、魔が差したことで大切な愛馬を、それも高額な舶来愛馬
を、ぶち壊すわけにはいかぬ。とはいうものの、やってしまったこと
を後悔しても仕方がないので、余はこの日を境に、石油会社の広
報部やスタンドで給油してくれるオニーチャンなどに、ガソリンにつ
いて突撃取材を試みた。

 輸入車の多くはハイオク仕様が当たり前なのはナゼなのか?
混ぜて使っちゃダメなのか? 等々、先ずはガソリンのアレコレに
ついて、知ってみてたもれ?。

「レギュラーとハイオクの違い」

実は季節でも変わるオクタン価

 そもそも、ガソリンにおけるレギュラーとハイオクの違いはなんな
のか? これは知ってのとおり、質の違い。その名のごとくハイオク
のほうがオクタン価は高く、着火しにくい=高い圧縮により強い爆
発力を生み出す。

 高出力型エンジンや、実用域トルクを太らせた欧州車の高圧縮
型エンジンには、高オクタン価のガソリンが欠かせない。で、日本
におけるハイオクガソリンの定義は、日本工業規格(JIS)でオクタ
ン価96以上と定められているが、実際国内で流通するハイオクは
100度と市販燃料では世界最強。ただ同じ燃料でも季節などによ
ってオクタン価にバラツキがあるという事実は、あまり知られてい
ないようである。

「混ぜて使ったら、どうよ?」

オクタン価を保てるなら大丈夫・・・かも?

 圧縮比を上げることで力を増しているハイオク仕様のエンジンに、
ハイオクガソリンより燃えやすいレギュラーガソリンを入れると、圧
縮前に爆発してしまい異常燃焼やノッキングが起きる。とはいえ、
メーカー側も万が一のことを考えていないはずもなく、もしそんな現
象が起こりそうになった時には、ノックセンサーという装置が異常
を検知し、エンジンの点火時期を遅らせてくれる。

 結果、パワーやトルクは落ちるものの問題なく走る。実際、石油
元売業者や自動車メーカーの開発者に聞くと、レギュラーとハイオ
クを半分ずつ給油し、ある程度のオクタン価を維持すればエンジン
を壊すことはない、との参考意見も頂戴できた。
 ただし、余としては推奨もできんし責任ももてんので、あしからず。

「輸入車がハイオク仕様なワケ」

国によって指定オクタン価は様々

 前項で我が国のハイオクガソリンは市販品では世界最強と説いた
が、欧米のハイオクガソリンはどうか? アメリカの場合、ガソリンは
3種類用意され、オクタン価約87のレギュラー、同約89のプラス、同
約95のプレミアムと選べる。

 ちなみに我が国のレギュラーは約92。そして欧州は、約95以下は
市場で流通しておらず、この基準で作られた欧州車に日本のレギュ
ラーでは力不足、おのずとハイオク指定となる。

 一方、米国車はプレミアム仕様の要求オクタン価92前後と、レギュ
ラーで事足りる。こうした事実から、欧州車は基本ハイオク仕様、米
国車は高性能エンジン以外はレギュラー仕様、が我が国でのスタン
ダードなのだ。
                               (カーセンサー)


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