2008/02/03

自賠責が27%値下げ!


 今から52年前の2月1日。戦後の混乱期からようやく抜け出そうと
していた時に、自動車損害賠償責任保険法(自賠責法)は施行された。

「自動車年鑑」(日刊自動車新聞社刊)によると、当時の自動車保有
台数はわずか150万台。数年後にやってくるマイカー時代を見越した、
囲碁でいえば「ノビ」のような一手。
まさに車社会を今なお支えている制度だ。

この自賠責の保険料が4月から引き下げられる。自家用乗用車の
24ヶ月契約で現行に比べ約27%の減額だ。過去30年間で最低水準に
なるらしい。1兆円を超える剰余金を利用者に還元するためで、折りしも
諸物価高騰のなかだけに歓迎したい。同時に、その運用益の被害者
対策や高度救命救急センターの事業支援などへの活用を促したい。

わが国の交通事故死者数は過去最悪だった1970年の1万6765人に
比べ、昨年は6千人を下回る3分の1近くにまでに減った。このことは、
自動車そのものの安全対策や救命医療の進歩が功を奏したといえる。

ただ、一方で「交通事故は経済環境にリンクする」として、現在の交通
死者数の減少は国内経済の不振によるものとの冷ややかな見方もある。
景気とは切り離して、将来にわたり自賠責保険料が下り続けることを
望むばかりだ。               (日刊自動車新聞「霧灯」)


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