2010/08/03
ライバル車比較:欧州Bセグ上級グレード3台比較(その3)
シトロエン C3エクスクルーシブ
軽快でソフトなフットワーク
ルーフラインだけでなく、A、Cピラーも弧を描き、
ボディパネルも曲線を多用するなど、
全体を柔らかいラインで包んだフォルムが特徴的。
フロントウインドウ上端を極端に後退させた
ゼニスウインドウは、室内にいるときだけでなく、
視覚上もポイントとなっている。
1530mmという全高は、今回の中でもっとも高い。
このクラスながら、フロントグリルやドアミラー付け根、
ドアハンドル、サイドウインドウ下端、テールゲートエンド
などにクロームデコレーションを配しているのもポイントだ。
BMWとPSAプジョーシトロエンとの共同開発による
1.6リッターエンジンは、最高出力88ps(120ps)、
最大トルク160Nm(16.3kgm)というスペック。
これに4速ATが組み合わされる点は、
下のプジョー207と共通である。
ただし、いくぶん軽量であるためか、
10・15モード燃費は12.3km/Lとやや上回る。
4速ATについては、
言われているほど悪いものではなく、
むしろイージードライブ性は積極的に評価したい。
軽快かつソフトなフットワークは、
C5のような「浮遊感」というと少々大げさになるが、
路面からの入力のカドを丸め、
キャビンに衝撃を伝えない独特の感覚は、
シトロエンらしさを求めるユーザーの期待に大いに
応えるであろう味を提供している。
低速ではステアリング操舵力がかなり軽くなり、
取り回し性にも優れながらも、攻めた走りでは、
普通ならアンダーステアに終始する大舵角時でも、
しっかり反応するという懐の深い操縦性を示す。
スポーツ性能もけっして侮れないのだ。
見た目も走りも非常にユニークな味を持ったクルマである。
(YAHOO 自動車)