2011/02/06
ミニ クロスオーバー 試乗レポート(2/4)
クロスオーバーは”ミニ”か?
クロスオーバー クーパーS ALL4は6速AT仕様で
379万円と価格帯も従来のミニファミリーより
クラス上にスイッチ。
一回り大きなシャシーを手に入れたことで、
ミニのモデルレンジ戦略は次のフェーズに入ったと言え、
デトロイトショーでお披露目されたミニスペースマンも
クロスオーバーの新型プラットフォームをベースに
構築されている。
こちらのライバルはレンジローバー・イヴォークなどか。
写真のクーパーSはオプションの18インチホイールを装着。
写真はクロスオーバーに搭載される1.6リッター直4DOHC。
ガソリンユニットはすべて、バルブトロニック由来の可変
バルブリフト&タイミング機構を装備する。
というわけで、全幅が1.8mに迫るほどの立派なボディを
持つに至ったクルマを果たして「ミニ」と呼ぶべきだろうか、
という意見があるのはたしかで、
僕も個人的にはその見解に賛同したい。
もはや「MINI」の4文字は本来の意味、
つまり「極限的に小さいクルマ」であることから遊離した、
ブランド記号にすぎないということだろう。
それはそれとして、これまでのどの5ドアとも違う
独特の造形で仕立てられたクロスオーバーの
スタイリングは、カッコよくはないがミニの一族
であることを納得させる個性を持った、
魅力的なデザインに仕上がっているといえる。
クラシックミニのアイコンを受け継ぐフロントグリル
がまずそれを直感させるのに加えて、
リアドアの後ろにもうひとつ窓を備えるいわゆる
6ライトウィンドーの上に被さるようにデザインされた、
厚みを感じさせるルーフの造形がクロスオーバーの
“ミニ感”を盛り上げている要因だろうと僕は観た。
ミニ・クロスオーバーには現在、ワン、クーパー、
クーパーS、クーパーS ALL4の4モデルがあるが、
それらはデザイン的にも微妙に異なっている。
ハッチバックのミニと同じく、
ワンはルーフもボディと同色になり、
クーパーとクーパーSではルーフはホワイトと
ブラックから選択するのが標準、
オプションでボディ同色にすることもできる。
それに加えてクーパーSは、
フロントグリルとその下のスカート形状が
ワンやクーパーと異なることで、
トップモデルであることを一目瞭然に主張している。
一方、クーパーSの4WD仕様であるALL4は、
フロントドアにALL4のロゴバッジが備わるという
控え目な方法で、FWD=前輪駆動のクーパーS
との識別を可能にしている。
搭載されるエンジンはハッチバックやクラブマンと同じで、
ワンが98psの1.6リッター、
クーパーが122psの1.6リッター、
ALL4を含むクーパーSが184psの1.6リッターターボとなり、
トランスミッションは全モデルで6段MTまたは6段ATが選択できる。
(カービュー)
関連URL : http://www.minicrossover.jp/