2007/11/25
Dr.タイーヤが教えてくれるタイヤの事いろいろ
冬用のタイヤを新調したA君、
カッコいいホイールも一緒に購入したようですが、
どうやらそのホイールにくっついている“モノ”が気になる様子、
さっそく博士にその正体を聞いてみました。
○ ホイールについている金属の正体は?
A君:こんにちは、博士。見てください。
今年は冬タイヤを新調しました。
Dr.タイーヤ:ふむふむ。いい心がけじゃ。
気温が7℃以下になるような気候になったら、
雪が降っていなくても冬用のタイヤに履き替えるのは基本じゃな。
A君:でも、ちょっと気になるところがあるんですが・・・・・。
Dr.タイーヤ:どーしたんじゃ?
A君:このホイールなんですけど、
正体不明の四角い金属の板が貼り付けてあるんですよ。
それも、全部のホイールに付いているわけではなくて、3本だけ。
しかも大きさはまちまち。せっかくカッコいいホイールなのに。
いったいコレは何。取っちゃったらいけないんでしょうか?
Dr.タイーヤ:なるほど。
それは「バランスウェイト」と呼ばれておるものじゃ。
簡単に言うと金属製の「おもり」のこと。
板状のものを貼り付けたり、
ホイールの縁にはさみ付けたりしているものなどがあるな。
A君:「おもり」ですか?でも、せいぜい20?30gですよね。
なのに、取ってしまうのはダメなんですか?
Dr.タイーヤ:そうなんじゃ。
たった20gなんじゃが、これがけっこう、
クルマの快適で安全な走行のための大切な役割を
担っておるのじゃよ。
○ タイヤは真円ではない。バランスをとるのは必須
Dr.タイーヤ:タイヤは真円ではない。
構造上、ゴムの厚みの違いなどもある。
形や重さのバランスが微妙に違うのじゃ。
ホイールも同じ。
バランスが崩れてるいると、走行時にタイヤがブレて、
上下の震動が発生する。
ちなみに、これは“偏心回転”というもので、
携帯電話のバイブレーターは、この回転を利用して
振動を起こしているのじゃ。
その振動を解消するために、ホイールにタイヤを装着する際、
バランサーという機具で調整し、
重量の配分が均等になるように組み合わせておる。
解消できない部分は「おもり」をつけることで、
発生するブレを相殺するというわけじゃ。
このホイールバランスの狂いによる振動をシミー現象という。
一般的に高速走行で発生しやすい。
高速走行でハンドルにブレを感じた場合、
バランスが狂っていることもある。
そのままでは転がり抵抗が増して燃費を悪くする原因にもなるし、
安全な走行の妨げにもなるから気をつけること。
通常、納車時や、タイヤやホイールを交換した場合は、
装着した販売店のほうでバランスをとってくれているのじゃが、
もちろん剥がしてはいかんし、
貼り付けたものが取れてしまった場合は、
バランスを取り直してもらうことじゃ。
(ヤナセライフ・プレジール)