2008/07/18

メルセデス・ベンツ クリーンディーゼル「CDI」


メルセデス・ベンツ日本ハンス・テンペル社長兼CEO

 ディーゼル乗用車「メルセデス・ベンツE320CDI」の販売が
好調のメルセデス・ベンツ日本。2006年の日本市場投入から
08年6月までの累計販売台数は約3千台となった。
 メルセデス・ベンツ車の販売台数で2番目に多いEクラスの中
でE320CDIは20%を占め、主力車種といえる存在になりつつ
ある。だがCDIの認知度はまだ低い。日本市場の状況やディー
ゼル乗用車の販売状況、今後の認知度向上策などを、同社の
ハンス・テンペル社長兼CEOに聞いた。

 ―ディーゼル乗用車の普及活動に積極的だが

 「E320CDIは2年前に発表し、都会を中心に販売は順調に
進んでいる。ただディーゼルに対するイメージをもっと高め、われ
われのクリーンディーゼル乗用車の認知度を向上させなければ
ならない。現在の日本市場は大変な状況にあり車離れも進んで
いるが、環境が注目されている。クリーンディーゼル乗用車が
乗って楽しく、環境にも維持費にも優しい車であることをお客さま
にわかっていただきたい」

 ―メルセデス・ベンツにディーゼル乗用車があることが
   知られていないのか

 「われわれは大変現実的に見ている。メルセデス・ベンツの販
売台数は日本の全体市場の中で1%を超える程度しかない。
クリーンディーゼルに関しては日本に人口の90%は知らないと
思う。メルセデス・ベンツで、Eクラスで、しかもディーゼルという
車を買う人も限られてくる。まだまだ認知度は低いとみている」

 ―今後の認知度向上策は

 「草の根の運動のような活動をどんどん続けていきたい。地域
のイベントなどを通じ、オピニオンリーダーやメディアの方たち、
そして一般に広めていく。東京や北海道でのイベントの経験を生
かし、認知度を高めていきたい」

 ―E320CDIの販売状況と購入層は

 「累計販売台数は3千台近くに達している。購入された方は大変
環境を意識している方たち。ライフスタイルを変えずに環境負荷を
低減できる点が評価されている。こういった方たちは車のオペレー
ションコストに対しても関心がある。またファミリー志向が強い個人
のお客さまにはステーションワゴンが人気だ。東京ではタクシーとし
て、北海道ではレンタカーにも使用されている。今後、こういった使
用形態も増えると思う」

 ―エコカーの分野でハイブリッド車と競合するが

 「競合といっても違う戦いをしている。E320CDIがハイブリッドより
優れているというと不公平になる。ハイブリッド車は交通渋滞などの
環境下で燃費のよさを発揮するが重たいので内燃機関で走っている
ときはディーゼルのほうが燃費が良い。メルセデス・ベンツもいずれ
ハイブリッド車を導入するだろうが、いろいろな交通状況を考えると、
今の車のなかで日常的に利用するのならディーゼルのほうがよいと
思う」                        (日刊自動車新聞)


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