2008/08/13

米フォード、新車のレギュラーガス化を推進

  

  

  

  

  

 米フォードは、昨今のガソリン価格の高騰をうけて、新型車を
プレミアムガソリンではなく、レギュラーガソリンに対応させてい
く方針を明らかにした。

 現在、アメリカのガソリン価格は、1ガロン(約3.785リットル)
あたり、4ドルの大台に乗る勢いで急上昇している。そこでユーザ
ー負担を少なくするため燃料にプレミアムガソリンを指定するのを
やめ、価格が安いレギュラーガソリンで走れるようにする対応を
進めているという。

 フォードの発表によると、マーケティング会社の「ケリーブルー
ブック」の調査では、燃料代が1ガロンあたり20セントほど高い
プレミアムガソリンを指定する車種は全体で2002年の166モ
デルから2008年現在では280モデルに増えているという。

 特に高級車でプレミアムガソリンを指定する車種が多く、それら
のなかにはオクタン価が91より低いガソリンを給油するとエンジン
にダメージを及ぼすリスクが高くなるそうだ。レギュラーガスのオク
タン価はおおむね87だが、フォードは2009年モデルの新型MKS
を含むリーンカーン、マーキュリー、フォードの各モデルでこの燃
料を使用できる。

 レギュラーガスを使用した場合、出力は若干低下する。たとえ
ばリンカーンMKSの場合、搭載する3.7リッターV6は、プレミ
アムガソリンの場合で275馬力を発生。これに対し、レギュラー
ガソリンでは270馬力と、5馬力ほど低下する。ただし機関上は
なんら問題なく、エンジンの燃料噴射を制御するECUが燃料の
違いを判断し、それにあった燃焼をおこなう制御が組み込まれ
ているそうだ。

 燃料代の高騰は、物価高騰や新車の販売不振など、様々な
問題をはらんでいる。経済性に直接関連する今回のフォードの
戦略は新車販売にどのような影響を及ぼすのか。今後の動向
に注目したい。                    (朝日新聞)


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