2008/11/14
首を曲げずにクルマを曲げろ!
行楽地に向かう山越え一般道を走行中、気になるのはコーナリング
中に、前車のドライバーの首が、右カーブなら右へ、左カーブなら左へ
と傾くことです。
100%ではありませんが、およそ70%のドライバーが、コーナーごと
に曲がる方向に首を倒しています。
「なぜなんだ?」
首を、曲がる方向に倒すことによって、コーナリングの気分を出して
いるのか?
それとも横G(横方向にかかる重力)に対抗するためにそうしている
のか?
定かではありませんが、ドライブテクニックの基本項目に“コーナリン
グ中は、曲がる方向に首を傾けたほうがよい”とは、ひとことも書いて
ありません。
首を傾けると、フロントウィンドウ正面方向の横軸=水平ラインが傾
いて見えるはずです。この、道路が傾いて見えることが、コーナリング
中の適切な運転操作に障害を及ぼすのです。
カーブが連続する山道では、左カーブの見通しがまったくきかない
場所も数多く存在します。そんなときには、首を水平に右へスライドさ
せ、少しでも視界を広げておくことが必要です。
右カーブのときは対向車線が視野を広くしているので若干のスライド
でOKでしょう。
つまり、カーブ方向に首を傾けるのではなく、逆方向に首を若干スラ
イドさせることが、一般道におけるコーナリングの基本なのです。
(日刊自動車新聞「エド山口のアクセル全開」より)