2009/05/30

外車メーカー、独自で割引


エコカー減税に対抗、高級モデルも投入

 販売不振に苦しむ外国車メーカーが、独自の割引キャンペーンで
「お得感」をアピールしている。

 環境対応車の買い替えを優遇するエコカー減税や補助金制度の
対象とならないケースが多いためだ。各社は、新車投入で外国車
ならではの魅力をアピールしつつ、割引で顧客の関心を高めてもら
う「二面作戦」を展開している。

 メルセデス・ベンツ日本は今月8日、低公害型ディーゼルエンジン
搭載車など3モデルで最大45万円の割引を始めた。「高額商品の
落ち込みが厳しく、購入を迷っている人の背中を押したい」(広報)と
いう。

 ビー・エム・ダブリューは小型車「ミニ」で最大25万円の割引を行っ
ている。フィアットやボルボ(乗用車)、アウディの日本法人も、減税
や補助金制度を意識した独自の割引を実施中だ。

 各社が割引サービスを展開しているのは、日本市場が外車メーカー
にとって、「安定して台数の出る重要な販売先」(メルセデス・ベンツ
日本)であるためだ。

 政府は、景気刺激策として、4月からエコカー減税を行っているほか、
エコカーへの買い替えに最大25万円補助する制度を国会審議中の
2009年度補正予算案に盛り込んでいる。しかし、外車の多くは、排
ガス・燃費基準を満たせずに制度の対象とならないため、日本車など
のライバルに対抗するためには、割引が必要と判断した。

 一方で、高級感を売り物にした新モデルの投入にも力を入れている。
アウディ・ジャパンは21日、新型スポーツ用多目的車「Q5」を発表した。
最低価格モデルで569万円するが、「デザインと走りの品質を伝える
ことこそ、(景気後退を)乗り切る方法」(ドミニク・ベッシュ社長)という。

 08年の輸入車販売台数(日本メーカーの海外生産車を含む)は前年
比21%減の約20万台だった。しかし、このうち401万円以上の高級車
が占める割合は39%と、前年(36%)より約3ポイント上昇し、高級車
の位置づけはより重要になっている。

25日はフォルクスワーゲンの新型スポーツ車「シロッコ」、26日はベン
ツのセダン「Eクラス」の新モデルが発表になる。

                                 (読売新聞)


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