2011/02/08

ミニ クロスオーバー 試乗レポート(4/4)



ライフスタイルカーとして


クーパーSのリアビュー。
バンパー下回りのエアロが強調され、
マフラーは二本出しになる。
また、ルーフレールにベースサポートを固定することで、
写真のような純正のスキー&スノーボードホルダーを
アタッチ可能。


クーパーSの撮影車はレザー・ラウンジという革内装
パッケージを装着。


 クーパーの後に乗ったクーパーS ALL4は、
車重がクーパーのATより100㎏重い1460㎏もあるが、
184psと240Nmを発生する1.6リッターターボエンジンは
それをモノともせずに引っ張り上げて、
クーパーSの名に相応しい力強い加速を味わわせてくれる。

 試乗したALL4はオプションの18インチタイヤを履いていた
こともあって、ステアリング操作に対するレスポンスは
クイックで、ほとんどアンダーステアを感じさせずに
コーナーを抜けていく。

そういう意味ではミニらしいといえなくはないが、
それでもやっぱり腰高な印象を拭い去ることはできない。

したがってクーパーSクロスオーバーはカート感覚ではなく、
スポーティなSUVというべき感覚が前面に出ている。

 クロスオーバーがドライビングして愉しいクルマなのは
たしかだが、その愉しさが他のミニとは違う。

移動の手段として使いながらも、
ドライビングにのめり込むことができるハッチバックや
コンバーチブルやクラブマンと違って、
クロスオーバーは移動すること自体を愉しむクルマ
に思える。

例えば荷室にマウンテンバイクやスノボを積んで、
家族や仲間と目的地に向かって走る行程を
エンジョイする、というのがその用途ではないだろうか。

 既存のミニより使い勝手のいいクルマを求め、
しかも1.8m近い全幅が気にならない環境にあって、
なおかつ並みのハッチバックやステーションワゴンでは
物足りないという個性派のためのクルマ、
それがミニ・クロスオーバーではないか。

BMWミニはもともと、
ドライバーズカーとしての魅力と、
ライフスタイルカーとしての魅力という
2つのチャームポイントを持っていたが、
クロスオーバーは広いキャビンやラゲッジルームを実現し、
路面を選ばない走破性を手に入れた代わりに、
ドライバーズカーとしての魅力が少し希薄になって、
ライフスタイルカーとしてのキャラがより鮮明になったミニ
なのだと思う。

                   (カービュー)

関連URL : http://www.minicrossover.jp/


コメントは受け付けていません。


Go Top