2011/07/15
BMW、M3の軽量版“M3 CRT”を発表
独BMWは、BMW M3の軽量バージョン“M3 CRT”を発表した。CRTとは、カーボン・レーシング・テクノロジーの頭文字をとったもの。モータースポーツの世界で使用されているカーボンファイバー強化プラスチックを採用し、車体の軽量化を図ったモデルとなる。ベース車両は、M3のセダンモデルだ。
M3 CRTでは、ボンネットやフロントのバケットシートにカーボンハニカム構造が採り入れられる。これは、2013年の発売が予定される次世代EV&ハイブリッドモデルの“i3”&“i8”の車体に採用される素材と同じものだという。なおこの素材の使用によりボンネットの重量はベース車のアルミボンネットと比べ、5割の軽量化が可能になるそうだ。
またエキゾーストシステムには軽量なチタンを採用。ほかにも軽量化に考慮した専用の遮音材を使用するなどし、車重はベース車より70kgの軽量化に成功している。そのうえで、M3 CRTでは、最上級オーディオシステムやパークディスタンスコントロール、盗難防止装置など数々の上級装備が追加され、最終的に車重はベース車より45kg軽い1580kgとなる。
エンジンは、排気量が3999ccから4360ccへと高められ、最高出力450ps、最大トルク44.9kg-mを発生。トランスミッションは、ダブルクラッチ式のM DCTドライブロジックが組み合わされる。0-100km/h加速は4.4秒、最高速度は290km/hと公表される。
足まわりもレースフィールドでのノウハウを活かした専用のセッティングが施される。ブレーキは軽量化とともに制動力を向上させる6ピストンキャリパーを採用し、これにフロントが378×32mm、リアは380×28mmの大型ディスクローターが組み合わされる。タイヤサイズは、フロント245/35R19、リア265/35R19となっている。
このM3 CRT、予定される生産台数はわずか67台。奪い合いとなるのは必至だ。
(朝日新聞)