2010/02/04

メルセデス・ベンツ TecDay Eドライブ 試乗レポート(1/4)

ベンツ|電気自動車|燃料電池車|スマート電気自動車|B-class F-cell

エンジンに替わるパワーユニット

クルマの価値は移動にある。何をいまさらと思うかもしれないが、エンジンや
電気モーター、はたまたガスタービンや蒸気機関などはその「手段」として
存在する。

もっとも、ガスタービンや蒸気機関などは、今は存在しないに等しい。
これらを動力源( power unit )、推進装置( propulsion system )などと
呼び、自動車のコア技術として取り上げられる事は多い。

自動車が発明され、実用化されてきたこの約1世紀において、エンジンが
ほぼ独占してきた。そして、クルマの普及とともに問題視されてきている
環境負荷の元になっているのも事実だ。

そのため、エンジンに替わるパワーユニットが模索され続けてきたが、
このところ、電気モーターが大いに注目されている。多くのカーメーカーが
電気駆動車を開発し、発表するなかで、先日ダイムラーのイベントが
モナコで行なわれ、参加する機会を得たので、内容を報告しよう。

ベンツ|電気自動車|燃料電池車|スマート電気自動車|B-class F-cell

スタンドで充電するスマートed。09年11月から月産1000台
ペースでの小規模量産が始まっている。
2012年にはスマートブランドのカタログラインナップにも
加わる予定だ。

ベンツ|電気自動車|燃料電池車|スマート電気自動車|B-class F-cell

小型の燃料電池スタックとリチウムイオンバッテリーを搭載
するBクラスF-CELLは、この春には最初の200台が欧州と
北米に配車される。


 このレポートでは、ダイムラーの電気駆動戦略を紹介するとともに、
今後のパワーユニットとしての電気の位置づけを考えてみたい。

まずはダイムラーが試乗車として用意した2車種の紹介から始めよう。

「スマート電気自動車」と「メルセデス・ベンツ B-class F-cell」だ。

スマート ed は、2007年に始まったロンドンでの100台規模の実証試験を
経て、既に2代目に突入している。

リチウムイオンバッテリーと最大30kWの電気モーターを搭載し、スマートの
室内空間を一切犠牲にしてない見事なパッケージングを誇る。

従って、外観上の違いもなく、敢えてトリディオンセルの色を緑にしてその
存在感を主張している。

 もう一台のメルセデス Bクラス F-CELLは、燃料電池車で、
世界に先駆けて開発をスタートしたAクラス 燃料電池車の後継に相当する
だけあって、その完成度は世界中の燃料電池車のなかでも抜きん出ている。

1994年からダイムラーは燃料電池車開発を始めて、実に燃料電池車の
試作車は100台を超え、全車の総走行距離は4,500,000 km にも及んで
いるほど。

その一部の車両はJHFC(Japan Hydrogen and Fuel Cell Demonstration
project )というプロジェクトにも参画し日本の道も走っている。

                                     (カービュー)


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