2009/03/05
「もみじマーク」義務化撤回、道交法改正案を閣議決定
道路交通法で75歳以上に表示が義務づけられている高齢運転者標識
(もみじマーク)について、表示しなくても反則金を取られない努力義務に
戻すことなどを柱とした道交法改正案が27日、閣議決定された。
お年寄りや妊婦らに限って道路上に駐停車できる専用区間を、都道府
県公安委員会が独自に設けられる特例規定も盛り込んだ。開会中の通常
国会に提案される。
改正案では、もみじマークの75歳以上の表示義務について「当分の間、
適用しない」と規定し、70~74歳と同様に努力義務にとどめる。警察庁
によると、もう一度義務化するには再度法改正する必要があるという。
もみじマークは事故が増加する75歳以上の表示が義務化され、08年
6月から違反点数1点と反則金4千円か、2万円以下の罰金・科料が科せ
られることになった。しかし、お年寄りからの反発を受け、警察庁はこれま
で違反は取らず指導にとどめてきた。
また、駐車専用区間は日常生活で利用する官公庁や病院、福祉施設
周辺の道路に設置できる。70歳以上のお年寄り、聴覚・身体障害者、
妊婦や出産後間もない女性が対象で、住所地を管轄する公安委員会に
申請して認められる必要がある。
さらに、高速自動車道で十分な車間距離をとらずに走行する運転者に
対する罰則を現在の5万円以下の罰金から、3カ月以下の懲役または
5万円以下の罰金に引き上げる規定も盛り込んだ。
(朝日新聞)