2009/08/10

ポルシェ ケイマン & ボクスター 試乗レポート


ポルシェ|ケイマン|ボクスター|試乗レポート|差別化

差別化されたブラザーズ

ポルシェ|ケイマン|ボクスター|試乗レポート|差別化
ポルシェではケイマンを「911を脅かすほどの反逆児」
と位置付け、本家に迫る卓越したパフォーマンス性能
を与えた。
価格はケイマンS=830万円(6MT)/877万円(PDK)、
ケイマン=661万円(6MT)/708万円(PDK)。

ポルシェ|ケイマン|ボクスター|試乗レポート|差別化
ケイマンに比べて顧客層が約2才若く、女性のオーナー
が多いというボクスターは、「オープンエア・ロードスター
として最高峰」という位置付け。
価格はボクスターS=752万円(6MT)/799万円(PDK)、
ボクスター=608万円(6MT)/655万円(PDK)。

 ひと足先に直噴エンジンとデュアルクラッチのPDKを手に入れた
911に続き、ケイマン&ボクスターにもついに同様のシステムが与
えられた。

 というわけで、最大の注目ポイントはなんといっても新しいパワー
トレーンになるのだが、グッとこらえてまずはエクステリアから見て
いくことにしよう。

 従来、ボクスターとケイマンはよく似た顔つきをもっていたが、ポル
シェは今回の変更で両者の差別性をより明確化してきた。

 外観で変わったのはヘッドランプ、前後バンパー、テールランプ、
テールパイプ。なかでも先代との識別ポイントとしていちばん目立つ
のがフロントバンパーまわりだ。

 ケイマンの場合、両端にあるサイドエアインテーク内側のラインが
鋭角になり、その結果ノーズ部の形状がU字からV字シェイプに。

 ヘッドランプもカレラGTダブルチューブタイプを連想させる形状へと
変更された。

 一方、ボクスターにも新型ヘッドランプが与えられ、フロントバンパー
も新しくなったが、ケイマンのようなV字シェイプにはなっていない。

 従来はフォグランプの形が最大の識別ポイントだった(ボクスターは
四角、ケイマンは丸)が、新型はルームミラーに映った顔を瞬時に見る
だけでケイマンかボクスターかを識別できる。

 よりスポーティで攻撃的になったケイマンに対し、ボクスターは優しげ
な表情をもっている…そんなイメージを受けた。

 こうした外観上の違いに加え、ポルシェはパワートレーンにも差を付け
てきた。従来はケイマン、ボクスターともに2.7リッターが245ps、3.2リッ
ターが295psだったのに対し、新型は2.9リッターのケイマンが265ps、
同ボクスターが255ps、直噴3.4リッターのケイマンが320ps、同ボクス
ターが310psと、それぞれ10psずつケイマンが上回るのだ。

 もちろん、たった10psの違いに目くじらをたてる必要はない。動力性能
云々というよりは、ケイマンのスポーツ性をより際だたせるための手段が
10psの違いと考えるのが正解だ。

 ベースが同じなら、普通はオープンカーのほうが価格は張るもの。しかし
ボクスター&ケイマンの場合は逆で、ケイマンのほうが数十万円高い。

 この価格設定に対し、ポルシェは「われわれはパフォーマンスに価格を
付けるのです」とコメントしているが、その考え方の正当性を明確化するた
めにも、10psの違いが必要だと判断したのだろう。

つづく:http://www.carview.co.jp/road_impression/article/porsche_cayman_boxster/363/2/

                                      (カービュー)


コメントは受け付けていません。

メカニックの部屋(修理事例) 

サイト内検索


Go Top