2009/12/06

【メルセデス・ベンツ C250 CGIステーションワゴン 試乗】力感十分、オススメのハイバランス・モデル


メルセデス・ベンツ| Cクラス|C250 CGIステーションワゴン|直4ターボ|試乗

メルセデス・ベンツ| Cクラス|C250 CGIステーションワゴン|直4ターボ|試乗

メルセデス・ベンツ| Cクラス|C250 CGIステーションワゴン|直4ターボ|試乗

メルセデス・ベンツ| Cクラス|C250 CGIステーションワゴン|直4ターボ|試乗

メルセデス・ベンツ| Cクラス|C250 CGIステーションワゴン|直4ターボ|試乗

先代Eクラスの時代から、欧州では3.5リットルV6のCGIが設定されていた。だが、
日本に真っ先にやってきたCGIは……いちだんとエコなメカ構成の1.8リットル直4
ターボだった。


◆2.5リットルV6より力強い

その気になる性能は204ps/31.6kgm。従来型『C250』が積む2.5リットルV6の
204ps/25.0kgmという性能を考えれば、CGIモデルの『C250』『E250』のネー
ミングは十分にうなずける。

注目したいのはパワーでなくトルク。3リットルV6に1kgm差をつける太いトルクを、
より低い回転から発生するのだから、走りへの期待が自然と膨らむ。

実際に、C250CGI ステーションワゴン・アバンギャルドの走りは、トルクの余裕を
全域で感じさせる力強いフィーリングだ。峠道の急な登りでもグイグイとスピードを
乗せていき、積極的にスロットルを開ければスポーティな走りをも楽しませてくれる。

ターボというと、低回転域での過給ラグを心配する人もいるだろうが、最新の直噴
ターボに過去の常識は通用しない。約1500回転からもたつきのない加速を示し、
2000回転ほどで早くも十分な力感を漂わせるのだから、2.5リットルクラスの自然
吸気ユニットと信じてしまう例もあるかもしれない。

だが、エンジンは共通でも、E250CGIアバンギャルドの印象は少し異なる。2000
回転手前までのトルクの出方が穏やか。E250CGIの動力性能が、プレミアムセダ
ンとして不満のないレベルにあることは確か。

しかし、車重が重いほど燃費面のハードルが低くなる、矛盾をはらんだエコカー減税
に適応させる目的で、Eクラスのアバンギャルドは意図的に重量がかさむ装備をプラ
スしたが、それが多少なりとも影響しているのだろう。


◆1.8リットルCGIとのマッチングに優れるCクラス

ということで、1.8リットルターボのCGIと「よりマッチングがいい」とボクが感じたのは、
エコカー減税のうま味のある『E250CGI ブルーエフィシェンシー アバンギャルド』よ
りも、C250CGIのほうだ。Cクラスの4気筒モデルは日本でもポピュラーで、かつて
は1.8リットルスーパーチャージャーのC230も存在していただけに、ゆとりの走りと
高い環境性能をバランスさせたC250CGIは、すんなりとファンに受け入れられるは
ずだ。

対して、Eクラスは6気筒の心臓を積むBMW『525i』やアウディ『A6 2.8FSI』をライ
バルと考えると、エンジンとミッションが演出する走りの上質感にも違いがある。
Cクラスと比べれば静粛性は1ランク上。だが、相手が5シリーズやA6では、4気筒
特有の回転フィールや、加速時に耳に届くノイズは気になるところだ。

ただし、燃費ではA6が9.3km/リットル、525iが8.8km/リットルであるのに対して
『E250CGIアバンギャルド』は10.8km/リットルと大きくリードする。

とはいえ、今回の試乗の舞台は箱根のワインディング。それを割り引いて考える必
要もあるだろう。わずか2000回転で発生されるオーバー3リットル級の太いトルク
は、日常の走りではより素直に“ゆとり”として実感できるはず。

山岳路とは違って、中高回転域まで引っ張るシーンはほとんどないから、静粛性や
走りの質感に対する印象も違うものになるはずだ。


◆“排気量”や“気筒数”に対する保守的な考え方を変える

加えて、デビューしたばかりのW212・Eクラスの鮮度は抜群。5シリーズやA6を研
究しつくして開発・投入されたモデルだけに、総合的に見て「クラスのベスト」といえ
る部分も多いのだから、バリュー度は高い。

また、『S400 ハイブリッド』に加えて『E250 CGI』と、エコカー減税対応モデルをい
ち早く投入した、日本市場に対するメルセデスの積極的姿勢も大いに評価できる。

結論として、C250CGIは「多くの人にお薦めできるハイバランス・モデル」、E250
CGIは「環境性能や環境イメージに重きを置く人に強くアピールする新時代のプレミ
アムカー」と位置づけることができそうだ。

C250CGI&E250CGIの登場で、“排気量”や“気筒数”に対する日本人の保守的
な考え方は変わるかもしれない。

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