2010/06/09
ポルシェ パナメーラ 試乗レポート(1/4)
驚愕のハイパフォーマンスサルーン
パナメーラのワールドプレミアは2009年の上海モーターショー。
ポルシェが本国以外で新車発表を行うのはこれが初めての
ことだった。
今回の試乗車は、その頂点モデルたる「ターボ」。
4970mmの全長と1420mmの全高、2920mmの
ホイールベースから成るプロポーションは、
唯一無二にして圧倒的なオーラを放っている。
ドアを開けると、スポーティかつ上質な“コックピット”が広がる。
センターコンソールの設定位置はカイエンと同じく高めで、
囲まれ感の強いものになっている。
シートヒーターは全席・全グレードに標準。
「ターボ」では天井部分が上質なアルカンターラで覆われ、
赤外線反射&遮音ガラスも備わるなど、
さらに快適性が高められている。
場所は富士スピードウェイ。
右に回り込む最終コーナーを抜け、
約1.5kmのメインストレートに差し掛かる。
アクセルを床まで踏みこみ、
スピードメーターの針は勢いよく跳ねあがっていく。
1コーナーに向けてブレーキを開始する直前には、
速度は時速260キロ超えていた。
ブレーキポイントに目線を移すので最終確認は取れないが、
恐らくブレーキを踏んだ瞬間には時速270キロに迫っていたはず。
ポルシェがリリースする高級ラグジェアリースポーツセダンの
「パナメーラ」。
そのなかでも最も高級・高額・高性能グレードである
「パナメーラターボ」をサーキットで試乗したなかで、
その実力の凄さを端的に表す特徴として取り上げたいのが
このストレートスピード。
速度が出るから凄いとか高性能などという、
安易ことをいうつもりは一切ない。
だが、富士スピードウェイの直線で時速260キロを超える
という事柄は、高性能のひとつの物差しになる。
なぜなら、長いといっても直線は限られた約1.5km。
そこでの時速260キロ超えは今までの経験上、
強力なエンジン出力があれば到達できるという単純なもの
ではないからだ。
最終コーナーの旋回スピードに始まり、
強力な出力を路面に的確に伝えるトラクション性能や、
ギア変速されて回転数が変化しても加速感が途切れない
トルクバンドの広い出力特性、空気抵抗を抑えた空力性能、
さらにはドライバーがその性能を引き出すべくアクセルを
踏み続けられる安心感や安定感など、
性能面でのバランスの良さが大事になる。
その実力の詳細をこれから述べていくが、
ポルシェが造りあげた高級感漂うビックサルーンの
トップグレード、パナメーラターボは、
ハイパフォーマンスサルーンとして驚きの運動性能を
持っていたことをまずはお伝えしておこう。
(カービュー)
関連URL : http://www.porsche.com/japan/jp/models/panamera/