2010/05/31
メルセデスベンツの新V型エンジン、生産開始
ダイムラーは12日、ドイツ・シュトゥットガルトの
バート・カンシュタット工場において、メルセデスベンツ用の
新世代直噴V8/V6ガソリンエンジンの生産を開始した。
新V型8気筒ガソリンエンジンは、現行の5.5リットルの
後継機種として開発。
排気量は4663ccと、従来よりも798ccダウンサイジング
しながら、2個のターボチャージャーを追加することで、
最大出力435ps/6500rpm、
最大トルク71.4kgm/1800 – 3500rpmを発生する。
このスペックは現行5.5リットル比で、
最大出力は約12%、最大トルクは約32%向上。
61.2kgmものトルクを、1600 – 4750rpmの幅広い
領域で発生し続ける特性だ。
2000rpm以上でのトルクは、40%以上もアップしている。
その一方、スプレーガイド方式やピエゾインジェクター
を採用した3世代目の直噴システム、マルチスパーク
イグニッション、アイドリングストップ、オンデマンド制御の
オイルポンプなどを導入。
欧州複合モード燃費は10.53km/リットル、
CO2排出量は224g/kmと、約22%改善した。
同様に、新V型6気筒ガソリンエンジンは、
現行3.5リットルの後継ユニット。
3499ccの排気量から、最大出力306ps/6500rpm、
最大トルク37.5kgm/3500 – 52500rpmを引き出す。
現行3.5リットル比で、パワーは13%、トルクは5%アップ。
欧州複合モード燃費は13.16km/リットル、
CO2排出量は177g/kmで、現行比で最大24%改善
されている。
2つの新エンジンの生産拠点が、ドイツ・シュトゥットガルト
のバート・カンシュタット工場。
同工場は1997年4月に稼動し、メルセデスベンツ初の
V型モジュラーエンジンの製造工場となった。
ダイムラーは今回、総額10億ユーロ(約1180億円)以上を、
新V型エンジンの開発と生産に投資している。
新エンジンは今秋以降、欧州向けの『CLクラス』と『Sクラス』に
先行搭載。
その後、『Eクラス』などにも拡大展開される見込みだ。
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