「煎茶会」

2004/11/28 植田 茂夫


みなさんおはようございます。

もうすぐ12月。「師走」ですね。
よく「光陰矢のごとし」と言いますが、ここ数年特に時が経つのが早いと実感しています。
「終わり(も)よければすべてよし」です。この12月、実りのある月にしましょう。


先日、お客様に大阪美術倶楽部での「煎茶会」のご招待を受けました。

勿論初めての体験で、礼儀も作法もわからないままにお招きを受けたのですが
知らないなりに終わった後で思ったのは、よく目にする堅苦しいお茶会とは違い、
この煎茶というもてなしは、「花」や「書」を見ながら食するときに
ともに飲むお茶が始まりではないかと感じました。(間違っていたらすみません)

ごく小さな茶碗に僅かのお茶を二杯楽しむのですが、無知な私でもお菓子のあとの
あのコクと苦味の一服は本当に美味で、湯飲み一杯飲みたくなりました。

しかし建物、来客を含めそこはやはり我々の普段の生活リズムとは全然違い
時はゆっくりと流れ、日々接している「動」と「色」の西洋文化とは正反対の
「静」と「墨」、まさに「和」の世界でした。

石庭と同じく改めて日本文化の空間の使い方に感心し、なぜか懐かしさを感じました。
「こんな気持ちは久しぶりやなぁ・・・」と考えていたら、
「そうそう、住職といっしょにお経を読んでいた時の空気に似ている」ことに気づきました。

日々時間におわれ、時として心のゆとりと言うものを忘れてしまっている
現代人の一人として、茶の道は何も知りませんが
心地よい緊張感とともに、すごく心が癒され帰り際には「スッ」とした
(まさにこの「スッ」という感じ!) 気持ちになった一日でした。

本当にありがとうございました。
又、機会がございましたらよろしくお願いいたします。


植田茂夫でした。


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