『アホ!!』
2008/12/13 安田 和弘
前回か前々回の水曜の社長のデイリーを読んでよく「アホ!」と
言われたことを思い出しておりました。
誰に?
もう10年近く前に亡くなった母親方の祖父にでした。
母親は奈良の農家の生まれで、祖父も地の生まれ育ちの
人でした。
戦時中は満州の青年開拓団の先生として大陸に渡り、
終戦の混乱の中家族や生徒を帰国させる事に尽力し、
自分は最後に残った為ソ連軍につかまり、シベリアに
抑留され、強制労働を何年かさせられた後、
最後に近い引き上げ船で何とか日本に帰ってきた人でした。
私が幼いころから久し振りに会うと
「カズヒロ!お前〇〇ちゃうんか。アホ!」
などと口は悪いのですが、実は本当にやさしい人で
思春期のころ、両親にも言えない相談事が出来る大好きな
祖父でした。
90歳を過ぎて入院中もお医者さんや看護婦さんが
なんども「アホ!アホ!」言われたそうですが
『集中治療室に入っていても元気なおじいちゃん』として
病院の方にも慕われて最後を迎えました。
どうして口は悪いのに慕う人が多く、幼い私も傷つく事も
なく慕っていたのか。。。。
“なんとも言えないイイ笑顔”それが言葉以上に回りの人を
癒していたのかと思います。
昨年亡くなった私の親父も『初めて会ったときの“なんとも言えない
優しい笑顔“が忘れられない』とよく言っていたのを思い出します。
死線を何度も乗り越えるような苦労を沢山しないと
あのような笑顔は出せないのかと思いますが、
毎日を出来るだけの笑顔で過ごしたいと
こんな時代だからこそ、強く思います。
などといいながら“ため息癖”が中々抜けない
豊中店の安田でした。