2010/06/21
【メルセデス新エンジン】V6エンジンはレクサス LS600hL より好燃費
◆リンバーンを実現、混流生産も可能
8気筒ユニットと同様に各種の最新メカを採用し、
ボア×ストローク値やボアピッチ距離も共有する
“モジュラーエンジン”でありながら、
さらに興味深い進化を遂げたのが同時に発表を
された6気筒ユニットだ。
この新エンジン最大のポイントは、
バンク角を従来型の90度から60度へと改めた事。
この変更による等間隔爆発の実現でバランスシャフトを
廃した事による軽量化やフリクションロスの低減は、
異なるバンク角のエンジンを混流生産出来るように
なった事で実現したという。
もう一点、この新V6エンジンで見逃せないのは、
このエンジンが運転のレンジを4つのエリアに分けた
層状燃焼によるリーンバーンを実現させた点にもある。
ただし、リーンバーン運転を行うと3元触媒が
働かなくなるので、“NOx触媒”を働かせるために必要な
硫黄分を除去したガソリンが手に入らない市場に向けては、
リーンバーン運転を行わない新エンジンを提供するとする。
◆BMW ハイブリッド7やレクサス LS600hLよりも好燃費
そんな新V6エンジンをSクラスに搭載の場合、
従来型に対して34ps、20Nmの出力向上を示す一方、
1km走行当たりのCO2排出量はわずかに177gと、
トランスミッション部分での4 – 5%の改善を含んで
24%の低減を実現との事。
ちなみに、前述の新しい8気筒エンジンをSクラスに
搭載した場合はその値は218gで、
これはレクサス『LS600hL』、
BMW『アクティブハイブリッド7』という両モデルの
219gという値を「ハイブリッドシステムなしに下回った!」
というのも大きなセールストークになっている。
なお、そんな双方の新エンジンは、
「そもそも“ダウンサイズ・コンセプト”に基づいた
8気筒ユニットからは過給機を取り去る予定はないが、
6気筒ユニットに過給機を加える事は可能」との事。
また、例えば6気筒ユニットの“片バンク”を用いて
1.7リッター級3気筒といったさらなるモジュラーエンジンを
生み出す事は、「大排気量用エンジンのパーツを用いて
小さなエンジンを作るのはメリットが薄い」とする。
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