メルセデス・ベンツのA/Tトラブル
2009/07/19 <ベンツ> 修理事例
こんにちは。
工場の加藤です。
今回は、電子制御になってから、
ちょくちょくトラブルのある、エレクトリカルプレートについて。
今回のご依頼は、「チェンジが切り替わらない。」
エンジン回転がかなり上がるとの事で、試乗に出発。
なるほど!工場前でも5000r/m程上がり、エンジンが悲鳴を!
診断、お見積りの上、エレクトリカルプレートの取り換え作業に。
結構この部品が、自分で説明していてもなんのこっちゃなんで、
画像にお助けいただいて。
これです。
A/T最下部のオイルパン(オイル受け)を取り外し、
ミッションフィルター、バルブボディーを取り外すと、
その上のミッションとの間に挟まっております。
以前は油圧のみで、バルブボディーという迷路の中を油圧によって、
極小のパチンコ球のような粒が移動して回路を切り替えるって感じでした。
ちなみに機械式のW126 - 560SELではこんな感じです。
このころのA/Tは内部でプラスチックのバルブが壊れているとか、
ギアが破損しているといった物が多かったです。
ちなみに反対側は、
こんな感じで、この迷路上の玉の動きが渋くても、A/Tが変な動きをしちゃいます。
電子制御になってからもこちらのバルブボディーのトラブルも残っていますが、
何故か?(オイルが高くなったせいか?)
ディスクの摩耗による滑りは、寿命が伸びている感じです♪
ちなみに外した
ミッションフィルター
の、中をのぞくと、
ちょっと汚れてますね~。
ここでメカニックの悪い癖が…
「どうせはずすんなら、新品ををつけたい。値段も安いし、別途工賃も掛かれへんし」
いやいや、いい癖です!?
1910円のフィルター。オイルも新品を注入するので、分解時には、ぜひ同時交換を。
ついでに、車検時によく弊社からお勧めしている、A/Tのカプラー交換。
A/Tに入っている電子カプラーからのオイル漏れ???とご説明しているのは
エレクトリカル・プレートに刺さっているこれです。
ベンツの事なんで、当初はOリングを対策品に。そしてカプラも対策品に。
¥1310の部品なんで、よく漏れの発生するこのカプラも
周りの作業があれば、一緒に取り換えておきたいです。