2010/01/03 <輸入車> 修理事例
こんにちは、
工場のかとうです。
今回は、ポルシェ911(964)のメーター修理を。
スピードメーター内にある、積算計の故障です。
以前にアップした、ボルボ850と要領は似た感じですが、
こちらの方が、車両からのメーターの取り外しが簡単です。
車両から、メーターを引っこ抜き(押し込んであるだけです)、
周りの黒いベゼルを広げて分解します。
すると、メーター内部のプラスチックギアが出てきます。
かなり小さい樹脂のギアで、こちらの先っちょが欠けとります。
ポルシェさんからは、ギアの供給は無く、メーターAss‘y交換!
なので、ギアだけをメーター関連業者からの入手になります。
インターネット等でもこんなプラスチックのギアは1万円までで
入手可能ですが、お取引先のK計装さんにて、
頑丈なギアを作ってもらいました♪
これだけで12000円也~!
ちょっと高いんちゃうん!と言いたい所ですが、
このギアを作って一体年に何個売れるのか…
と、考えると仕方なしでしょうか。
しかもこれで、2度と歯が欠けてメーター停止になることは有りません。
続いてタコメーター下の液晶表示の不点灯。
電球切れ?
バルブ交換!付かない…
内部のコンデンサーから液漏れして、その周りを腐食させています。
タコメーター交換になると…
22万円也~!
では、修理になりますが、こちらは手に負えず、
同業のRさんにお願い♪
新品価格の約1/5で治してもらいました!
メルセデスベンツでも以前にメーターを一式取り換えたことが有りましたが、
Ass‘y(一式全部)で、10万強位でした。
タコメーターひとつで22万円以上するなら、全部では一体…
医療技術もどんどん進んでいますが、
修理技術も各部署毎に進んでいますので、
高額な部品交換の前には、是非修理もご検討を♪
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2009/11/08 <輸入車> 修理事例
こんにちは。
工場の加藤です。
今回は、前回続きの、V.W.コラードを。
ヒーターコアを無事に交換終わり、追加でキースイッチも取り換え、
インストルメントパネルの取り付け。
フォグランプスイッチの内部の電球が切れているので、
電球を取り換えようと、分解してみると…
非常に小さい米粒球が、半田で付いてました。
これではスイッチ交換かなと値段を訊くと… ¥12700 !
球切れで交換できる金額ではないので、
何か無いかと工場内を探していると、
宝箱から、交換したベンツのパワーウィンドウスイッチが♪
スイッチの役目は出来なくなり、交換されましたが、
内部にはまだ点灯する生きたバルブが付いたままでしたので、
分解してみると…
良く似たサイズ♪
拝借させていただきました。
ちょっと小さめですが、すっぽり治まり、糸のような細い半田付けOK♪
この辺の細かい電球には、ワット数の表示が無いので、
明るさで確認♪
ん~良く分かりません。
でも灯いたのでOK!
やっとのことで、内装・エンジンルームも組み上がり、最終漏れ確認。
再度プレッシャーテストーーー!
っっっ!!!
ヘッドガスケットから水漏れ!!!???
29万キロも走ると仕方がないか…いや、今更こんな追加…
ほんまにヘッドガスケットかなと鏡を駆使して見てみると
アッパーホースのフランジからでした♪
安心して、部品を追加。取り外してみると…
若干ですが、うっすらと反っています。
新品を取り付け、再再プレッシャーテスト!
やっと、どこからも漏れが無くなりました。
30万キロまであとわずか!まだまだ乗ってくださいね。
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2009/11/01 <輸入車> 修理事例
こんにちは。
工場の加藤です。
今回は、前回噂をすれば入庫してきた、V.W.コラード M/T
水漏れ発生です。(最近水漏れが続きます…)
エアコンの吹き出し口から、蒸気が。
室内の足元を触ると湿気が!
こうなると原因はまず間違いなくヒーターコア…
では、交換準備、点検を兼ね、ダッシュを取り外し。
こちらの取り外しに、なかなか時間が掛かります。
取り外せば内部が見えてきますので、一応漏れの点検を。
ど真ん中の奥地に、ヒーターケースが陣取ってます。
ヒーターケースに冷却水がたまっていることを確認し、取り外し。
取り外したヒーターコアは、以前から少量の漏れが出ていたようで、
冷却水に浸かっていた部分には錆が発生していました。
ヒーターケースには、29万キロ近くのホコリがたまっているので、洗浄♪
内部の切り替えフラップのスポンジは殆どが剥がれて無くなり、
温度調節や吹き出し口の切り替えは、あまり効いてなかった感じです。
ここまでめくれるまでには、エアコンルーバーから、
スポンジ玉が度々飛び出してきたことでしょう。
せっかく外してるんで、ついでにスポンジテープで補修~♪
組み付けてしまえば誰にも見られませんが、
綺麗に晴れました!
切り替えレバーを回してみると♪
気持ちよく切り替わり、閉じると気持ちよく密閉されます♪
どうせなら隙間風も一切入らないようにと、耳を長めに取り付けると!
引っかかって、フラップが動かなくなっちゃいまいした…
ので、もっかい外して、微調整。
組み付け前に、イルミネーションの球切れを取り換え。
組み付けながら、各部の作動テストをしていると、
キースイッチに不具合が!?
以前のエンジン不調の原因はこれかな?
一回分解を始めると、ついでがついでを呼び、なかなか完成できません…
でもせっかく分解しているので、悪い個所はついでに♪
ということで、H様、完成までもうしばらくお時間くださいm(__)m
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2009/10/11 <輸入車> 修理事例
こんにちは。
工場の加藤です。
今回は、長年判らなかった、フリーランダーの水が減る原因。
車検等でご来店の度に、サブタンクの水が減っている。
都度プレッシャーテストをするが、一滴たりとも落ちてこない。
補充で済ませていましたが、ガソリンスタンドさんでも
「ラジエターの液が減ってますよ」と足されるように。
テストしてもやはり一滴も落ちてこない…
年月が過ぎ、しばらくご来店いただかなかったのですが、
「エンジン音がうるさい」とご来店され、見てみると
ラジエターの冷却ファンが回りっぱなし!
ついにラジエターの液不足で水温が上がりファンが作動しました。
やはりどこかから漏れているはず!とやみくもに分解開始。
まずは、エンジンを覆っているカバーを取り外し。
光を当てて、奥を覗くと…水のようなものがキラリ☆
もっとよく見たい!とオルタネーターを取り外し、隙間から覗くと!
Vバンクの谷間で、冷却水が溜まっています!
鏡を駆使して、漏れ発生場所を探すと、インレットマニーホールドと
シリンダーヘッドの隙間から出ているような。
となると、とりあえずはインレットマニーホールドの取り外し。
取り外すと、漏れていた箇所でパッキンがわずかに切れていました♪
長いこと原因が分かりませんでしたが、
圧力をかけたら、実はちょろちょろと漏れて、車両下部には出てこず、
エンジンのVバンク上にたまって池になり、エンジンをかけると、
温められて、走行中に蒸発していたんでしょうか。
取りあえず、一件落着♪
と思いきや、ディーラーさんからまだまだ続くよwと恐怖のお告げが。
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2009/09/06 <輸入車> 修理事例
こんにちは。
工場の加藤です。
今回は、V.W. ゴルフのドアキーの修理です。
ゴルフ、ヴェント等にお乗りの方は結構経験されている?ドアキー空回り。
ドアにキーを差し込み、キーを捻ると空回り。
時には窓がフルオープンや、他の鍵も作動不良に。
これはドアキーが窓の開閉や、機械式の二重ロックも兼ねているために起こりますが、
原因は至ってカンタン。
キーの奥のレバーが折れちゃいます。
右端のベロでドア側に付いているロックを回すのですが、
どの位置まで回したときに折れるかによって、症状が異なります。
回そうとしたときに折れてくれれば、「鍵が開けへんから、助手席から開けた」で
済みますが、回しきったところで折れちゃうと、窓や他のロックにまで影響が。
こうなったらとりあえずご来店ください。
カンタンに取り外しができ、とりあえず助手席と付け替えれば、応急処置がすぐできます。
交換で、次にくるリペア部品は、頑丈な太いレバーに変わっている車種もあり、
一度修理すれば、次はなかなかおこらないでしょう。
が、助手席から付け替えた分は又折れますのでお早目の修理を♪
2009/08/30 <輸入車> 修理事例
こんにちは。
工場の加藤です。
今回の車両はランチアデルタ、インテグラーレです。
この車両はネタが山ほど有りますが、まずは簡易なガソリン漏れ修理から。
「燃料を入れたあと、ガソリン臭い」とよくあるご依頼。
タンクの上の方のどこかから漏れているんであろうと、
タンクをずらし、上部を点検。
プロペラシャフトを通すため真ん中を凹めて有るのですが、
そこのバイパスのジョイント部分から漏れていました。
車両からタンクを取り外し、ジョイントを見てみると、脱着可能なナット止め。
じゃぁそこのOリングの取り換えで発注♪
大きなポンプの穴があいている方は、腕が入りそう
しかし反対側の穴の小さい方には、手が届かん…
こんなんどうやって替えよかな?と思っていると、
部品商から「タンクAss`y(一体)の供給です」と連絡が。
なるほど替えられへんもんな。
しかしOリングで治るものを、タンクごと取り換えは面白くないので、
針金と糸を使って、ジョイントを取り外し成功♪
手のいいサイズのOリングが見つからず、ノギスではかり、
またまた部品商へ儲けにならない無理なお願い…
全く同サイズはなかったものの、お客様にも協力してもらい、
Oリングをゲット!
LジョイントにOリングを通し、取り外し時、タンクに残していた糸に
ジョイントを付けて、一本釣り!
と、今回の漏れはタンク交換せずに完了しましたが、
次はタンク本体が劣化してくるかな?
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2009/08/16 <輸入車> 修理事例
こんにちは。
工場の加藤です。
今回はエアコンの効きが悪い?フィアットです。
ご紹介で入庫頂いたフィアット。
以前よりエアコンの効きが悪く、何度も修理に入れているが
異常が無いとのこと。
弊社にご入庫頂き、拝見。
クーラーガス圧OK!
クーラーのリターンパイプもギンギンに冷えてます。
クーリングファンも作動OK!
室内のブロワの風量は? OK!
でも、室内ではなんか冷えが悪いな~と
温度の切り替えスイッチを回してみると…
なんかしっくりこない手応え。
チベタイ方にはスカッと回るが、
ヒーター側に回していくと、最後の方でぐにゃぐにゃと
しっくり来ない感じ。
こんなもんかなぁと分解・点検してみました。
経験の少ない車や、新型車は分解方法が分からず緊張します。
この状態で作動を確認してみると…
温度調節のワイヤーだけが妙に動き回ります。
よく見ると
ワイヤーを固定するプラスチックのブラケットが折れていました!
新品部品を調べながら、
プラスチックではまたはずれそ~と
金属のステーでブラケットを作成!
ワイヤーを固定し、エアコンをつけてみると!
エンジンルームのクーラーパイプのチベタさが、室内のエアコンルーバーから
出てきました♪
クーラーの効きが悪いときくと、
すぐにガスが足りないんじゃないか?と
そっちばっかりに気が行っちゃいますが
温度調節ができてなくては、充分に効かないですね。