皆さん「スキミング」にご用心
2005/01/23 植田 茂夫
皆さんおはようございます。
そうですか、「大寒」ですか。寒いはずですね。
ところで、先日の新聞に神奈川県のゴルフ場で、客のキャッシュカードの情報を盗み取って
預金を引き出したとして、支配人を含む数名が逮捕された記事が載っていました。
被害額なんと3億円!!皆なかなか気がつかないものですね。そこで「スキミング」って何なんだろう?
この手口、以前はクレジットカードを対象にした犯罪だったようで、カードの磁気ストライプ情報を
「すくい取り(スキミング)」し、それを他のカードにコピーして偽造カードをつくっていたようです。
ただしこの犯罪、銀行のキャッシュカードでは起こり得ないと言われてきました。なぜなら
磁気ストライプの情報を盗んだとしても、キャッシュカードには「暗証番号」があり、たとえ
偽造カードができても現金は引き出せない。と考えられていたからです。
一方対応の早いクレジットカードは昨今磁気ストライプ方式からICチップ方式に変更しており、
この方式ではショッピングでも必ず「暗証番号」が必要となり、又、偽造も大変難しいとされているので、
犯罪者もクレジットカード会社のこうした動きを察知し、まだICカードへの移行の遅れている
銀行のキャッシュカードに目を付けたようです。
それでは何故、犯罪者は暗証番号が分かるのでしょうか。カードを読み取る場合、犯罪者は
被害者の免許証や会員証も同時に探し生年月日や電話番号を記録し暗証番号を類推するのだそうです。
カード意識に甘い日本ではこの時点でかなりの確立で合致するらしく、いとも簡単に
現金が引き出されているということです。
被害額に関しては、クレジットカード会社では、「原則キャッシング被害は本人請求とする。」とあります。
なぜなら「本来知りえない暗証番号を、類推できるようにした側に過失がある」という理由からで、
この原則は銀行も同じようです。まさに「泣きっ面に蜂」となるわけですね。
そこで各社、他人が知りうる暗証番号を設定しないよう告知したり、最近では暗証番号を
任意に会社側より割り振りしたりしているようです。(これはこれで問題がありそうですが・・・)
カードや免許証そのものが盗まれているわけではなく、盗み見と「スキミング」だけであれば、
確かにほとんどの人は気がつかないでしょう。被害額も大きくなるはずです。
知らない間に多額の買い物をされたり、現金を引き出されたり等、
現金自動支払機が普及している日本では、
偽造されたカードにカードローンなどが付加されていれば被害は益々高額になります。
そこで我々にできる防衛策としては、
☆絶対「カードを手元から離さない」
☆暗証番号は決して分かりやすいものにしない
と、これ位しかないようです。皆さん、本当に注意しましょう!!
知らないうちに・・・なんてことにならないように。
自分で「スキミング」をしすぎて、残高のない 植田茂夫 でした。