フードマイレージ
2008/02/24 植田 茂夫
みなさん、おはようございます。
先日ある方から、昨今問題となっている食の安全性について
お聞きしたとき、「フードマイレージ」という言葉を
教えていただきました。
フードマイレージ → http://www.food-mileage.com/
この言葉、ご存知の方も多いと思いますが、海外の食糧が
日本に運ばれて来る間の、輸送距離×重さ に対する
消費エネルギーのことで、
「より重いものをより遠くから運べば、
それらを運ぶ輸送機関からより多くのCO2を排出する」
ということを、poco(ポコ)という単位で数値化したもの。
皆さんのご想像通り、飽食日本は食糧自給率40%という、
食糧の輸入大国であり、結果、このCO2の排出量が、
世界ワースト1となっています。
CO2削減というと、「省エネ」ばかりが注目されがちですが、
じつは「フードマイレージ」はそれに勝るとも劣らない
削減の重要課題なのだそうです。
もう少し分かりやすく比較すると、
省エネの場合だと
・テレビを1時間消すと -0.4poco
・つかわないコンセントを抜くと -2.4poco
・3キロを車ではなく自転車にすると -2.22poco
・お風呂の水を洗濯に再利用すると -0.5poco
・ジャーの保温をやめると -0.8poco
これをフードマイレージで考えると
・国産小麦の食パン一斤を買うと -1.1poco
・国産たまねぎ(200g)を買うと -1.1poco
・国産いちご(5個)を買うと -6.7poco
ところが、
・オーストラリアからアスパラ(5本)を買うと +17.0poco
いかがですか、国産の食品を選ぶだけで、省エネと同等
もしくはそれ以上のCO2を削減すことができるのです。
日本には昔から
「四里四方」・・人間が歩ける範囲内で採れた作物を食べる。
「地産地消」・・地元で生産されたものを地元で消費する。
という考え方があります。
大きく、早くなりすぎ、内容の見えない現在の物流を考えると、
自分達ができる範囲で実行していく大切さは、食の安全性と共に
地球にとっても大きな効果があるとわかりました。
それでは又来週、植田茂夫でした。