栗城史多という人
2010/01/23 安田 和弘
先日ホントに偶然に栗城史多という現在27歳の 若者が
”単独””無酸素”で世界で7番目の高峰 ダウラギリ(標高8,167m)
に登頂成功した際の 自分で撮影した動画を見ました。
8000mの高地では酸素は平地の約三分の一。
気温はマイナス40~50度。
普通なら酸欠で思考能力は無くなり、寒さ(てなもんじゃないでしょうね)
で体は動かず。。。 7500mから上は”デスゾーン”と呼ばれており、
普通の人なら 酸素無しでは生きてられないそうです。
実際に彼の動画の中には頂上付近に放置されている
過去に亡くなられた方の亡骸が写っていたりします。
(その横を歩いて行くのですが、亡骸はどうすることも 出来ないそうです。)
清掃登山で有名な野口健さんも極限の状態の中、 同行者が精神的におかしくなって
異常行動を起こし 谷底にダイブしてしまう経験をしたり、
また、自分自身がそうなってしまって
周りの人に助けられたりしたことがあったそうです。
現在7大陸最高峰のうち6つまでの単独登頂に 成功し、
昨年世界最高峰(標高8,844m)の
エベレスト(チョモランマ) にチャレンジするも7900M付近で登頂を断念。
その時の映像も見ることが出来ますが、悔しくて 泣きじゃくる彼の姿を見ると
ソコまで到着する事 自体の大変さがわかるように思います。
彼は自分でカメラを回しながら登るのですが、 極限に苦しくなると
「ありがとう!ありがとう!全てに感謝!ありがとう!」 良く独り言のようにつぶやきます。
どうしてか?以下は17歳の時に母親を亡くしている彼の書いた文章です。
”僕の尊敬している方で中山先生という方がおります。 伊勢神宮の偉い方なのですが、
その方から沢山の日本人に 伝えてほしいことがあると言われましたので、お伝え致します。
皆さんは、「有り難う」の反対は何だと思いますか?
「馬鹿野郎!」 僕は、始めそう思いました。
答えは、「当たり前」です。 食べ物が無くなった時に食べ物の有り難さを知り、
親が居なくなったときに 、親の有り難さを知る。全ては決して当たり前ではなく、
有り難うなのです。”
エベレストには今年秋に再度挑戦するそうです。
陰ながら応援したいと思います。豊中店の安田でした。
http://www.youtube.com/watch?v=Ny-vjFZm4WE ダウラギリ登頂の瞬間映像