「限りある人生の時間!」に

2011/02/23 氏田 耕吉 (毎週金曜日)


学生時代の友人がクルマを買い替えることにした。

しかも国産のコンパクトカーから300万円以上もする輸入車の小型車にするというのだ。

 

早期退職をして今は嘱託として働いているため収入はさほど多くないはず。

思わず「家計は大丈夫か」などと余計な心配をしてしまった。

 

彼は学生時代からセリカを乗り回し「趣味は運転」というほどのクルマ好きだったが、最近はもっぱら経済性を重視したクルマ選びをしていた。

そんな彼がどうして輸入車を選んだのかと聞いたら、思わぬ答えが返ってきた。

 

 

彼の80歳を超えた母親は1年ほど前に認知症と診断された。

その母親は認知症と気づく直前まで運転をしていたという。

80歳を超えても彼の送り迎えをしていたというから、この年代の人としては珍しい。

 

 

その母親も今は施設で毎日を過ごしているそうだ。

日を追うごとに症状は重くなっており、クルマの運転どころか最近では会話が通じない日もあるという。

それでも親子でドライブに出かけた時の話などをすると、うれしそうに応えてくれるという。

 

 

「結局おれもおふくろの血を引いているということだろう。おれが輸入車を買ったと言うと喜ぶかもしれないと思って、思い切って買うことにしたよ。」

 

 

酒を飲みながらつぶやく彼に思わず

「頑張れ」と声をかけてみたくなった。

 

日刊自動車新聞のコラムから、、、

「限りある人生の時間を!」と考えてしまった! KU

 


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