店で遊んでもらえる、長居してもらえる環境をつくる!
2011/08/26 ちょっとしたお話
つい長居してしまうお店というのがある。
学生時代に通った喫茶店ではコーヒー一杯で延々、仲間と話し続けた。
今でも時々行く居酒屋は、アルコールが入っていることもあるのだろうが、
気がつくと店に入ってから4~5時間経過していたということがしばしばだ。
どちらも、特に味がいいわけではないし、値段も安いとはいえない。
ただ、長く居続けてもお店の人に気兼ねすることはなく、
それでいてこちらの注文には迅速に対応してくれる。
だから気持ちが落ち着く。店側と客との適度な“距離感”が保たれているということだろう。
そういう雰囲気つくりというのは一朝一夕にはできない。
お金をかければ内装や調度品は良いものがそろえられる。
社員教育を徹底して清掃をきちんと行えば、清潔感のある店内にすることは難しくない。
自動車販売の現場でも、こうした努力をしているところは数多くある。
しかし、居心地の良さまで考えているかどうか。
ビジネスだから商品を売り込まなければ何も始まらないのも事実だが、
商売気が強すぎると客は落ち着かない。
時には放っておいてほしいときもある。
異業種の経営者はこう指摘した。
売ろうと思ったら、まずお店で遊んでもらえる、長居してくれる環境をつくる。
(日刊自動車新聞から)