社長の講演<その3> 3、本ものの生き方
2007/09/22 氏田 耕吉
3、本ものの生き方 ( 岡田徹詩集から )
今日のサブテーマの「ご縁に生かされて」というのは人、言葉、
そして組織とか、また後に出てきますが、
諺(ことわざ)とかも含めてお話したいと思います。
今日の資料の中に「本ものの生き方」というコピーを入れさせてもらっています。
これはサンゆ倶楽部が中崎町の「生きがい研究所」の看板のある所でのゲスト会の事です。
当時ミスタードーナツの北山勲校長に講演を聞かせていただきました。
ダスキンやミスタードーナツの創業者である鈴木清一さんのすばらしい話の時に、
資料の中の「本ものの生き方」を北山さんがお話になられたんです。
ちょっとだけ読ませてください。
「本ものの生き方」 ―商売に生きるー
金さえ儲かればよい
それが商売というものだとこう思い込んで
あたら働きがいを
あくせくと過ごしてしまってはいないだろうか。
―― 何がしかの生計の資(もとい)を得たいばっかしに
あなたは今日もペコペコと頭を下げ
うわべだけの笑顔をつくり
モミ手をしながら嘘八百の説明をして
僅かのゼニをお客から奪おうとしている
そういう商売の仕方を
恥ずかしいことだとは思わないのだろうか!
もし商売というものが
自分の心に、自分の手で、糞をぬりつけ
人間の誠実さ、美しさ、温かさをいけにえとして
わずかのゼニをつかむだけのものであるなら、
今日限り
そんな恥ずかしい商売は止めてしまおうよ。
親子五人、モク拾いしてでもよい
ニコヨンになってでもよい。
もっと生きがいのある、
もっと誠実にくらせる、
そして
モット大手を振って大地を行く
生き方をしようよ!
―― だが、私は信じる、
あなたがいよいよ今日
死ぬという間ぎわに
あなたの子どもたちを集めて
「お父さんは立派な商人だったよ」と
ハッキリと、自慢のできる商売の道がある
―ということを。
これを見せていただいて、先ほど言いました幸之助さんの
「適正利潤」の次に
これこそ、最高の詩を贈っていただいたな、と思いましたね。
家に帰ってカレンダーをちぎって裏に大きく、全部書きました。
そのときは末娘がまだ生まれてなくて、実は親子4人やったんで、、、
、
親子五人、を親子四人と書き換えて、
これを自分の部屋の見える壁に貼り付けて
それこそ、それを毎日見ながら、、、、、
「商売というのはすばらしいな、俺のやってることは絶対間違ってへんねんや」
と思ってやってました。
30歳前後やったと思いますが、
この頃がちょうど商売に関する自分の切り替えが有ったように思います。
実は前回サンゆ倶楽部の25周年のパーティーをやったときに、
その北山勲さんにお越しいただいたんですよ。
私はね、ずーっとこの詩を鈴木清一さんの詩やと思ってたんです。
あらゆる本を買うたびに、本屋さんで
「ダスキンの創業者、鈴木清一さんの詩」をって、
この「本ものの生き方」を言って探してたんです。
北山さんに聞いたら、「いやー、あれは違うんです」ということでした。
二十年以上、勘違いしてたんです。
岡田徹さんという方の詩らしいんです。
作者を永い間、間違ってたとは言え私には心打つ、
これも言葉の 『ご縁』 でした。