計画停電
2011/03/24 ちょっとしたお話
一昨晩、計画停電を経験した。
夜7時過ぎから3時間強。
窓から見える都内はいつもの夜景だが、近所は真っ暗。
信号の止まった交差点で交通整理をする警察官の笛の音が聞こえてくる。
想像を絶する苦労の日々を送っている被災地の方々には申し訳ないが、
たかが電気が数時間、止まっただけでこの上ない不便と感じる。
電気だけでなくインフラ全てが止まった生活はいかばかりかと、
知った顔が目に浮かび心を痛めた。
地震発生以降、首都圏でも電車が止まり、スーパーやコンビニの陳列棚は空っぽ。
ガソリンスタンドに並ぶ車で幹線道路は渋滞している。
当事者からすれば日本の社会経済生活は大いに麻痺していると思うが、
海外からみると絶賛に値するらしい。
秩序正しく、忍耐強く日々の生活が続いていることが驚異と映るようだ。
17日に75円までつけた為替相場も投機買いだけでなく、想定以上の日本の底力を評価したものともいえる。
しかし、その過大評価が日本経済と企業に打撃を与え、
復興を遅らせるだけに喜んではいられない。
もし原発の事故さえなければ被害地復興も企業活動再開も早く進んだろう。
その被災の深刻化を海外で憂慮、外資系企業の本社移転の動きも聞こえる。
今後も評価され続けるか見捨てられるか、岐路に立っているようにみえる。
(日刊自動車新聞・霧灯 から、、、)