9、「成功の反復」

2007/11/24 氏田 耕吉 (毎週金曜日)


さてもう一つ言葉のご縁ですが、「成功の反復」というのをサンゆ倶楽部で習った事があります。

サンゆ倶楽部では月1回「サンユ塾」というのがありました。いろんな教科書をくれまして、それを勉強していきます。今はちょっと形が変わりましたが私が入った当時はそんな事で進めてました。その中の、何の本だったか題名は忘れてしまいましたが、「成功の反復」という項がありました。

人間というのは、何か自分で苦しいことにトライして、その苦しいこと、難しいことができたら、それ以後はそこまでは必ずできる、と自分で思えるようになるらしいです。そして、その次、というようにまたやっていける。 人間というものはそんな「成功の反復」の繰り返しであるという。 そしてその成功を少しづつ大きくしていく…そういうようなことが書いてありました。

 よく分からなかったのですが、「ああ、これか」と思いました。何かどっかまでうまいこと出来たら、次はそのレベルの事までは行ける。そこまでのレベルは自分で自信を持っていける。つまりステージを上げていけるという感覚で思ってます。

例えば「人前でしゃべってくれるか?」って言われたら「何人ぐらいですか?」って聞いてみて、最大で千人ぐらいは絶対大丈夫です。自信を持ってしゃべれますね。それは何でかと言うと、千何百人ぐらいの議員の応援演説をよくやらされるんです。私はこれを必ず盛り上げられるんですよ。 

それを自分で自己暗示をかけてまして、例えば千人ぐらいやったら、この人らを最後に必ず「今日は良かったわー」と言わせるように応援演説をする自信があります。だから近所の議員は必ず頼んでくるわけです。「わかりました。」ってやりますね。好きでも有るんでしょうが、とにかくスピーチで頼まれたら断りませんね。対象が5千人ぐらいやったらちょっとわかりませんが、1度見えへんぐらいの大衆を相手にやってみたいなという思いはありますね。

 ところが商売はそうはいきませんね。かって、すごくしんどかったことがありましてね。どうして良いのかわかれへんようになった事があるんです。そのときにたまたま天龍寺の経龍会へ行ってたんですよ。何か悩んでいたときの事です。

国宝級の庭があって池があるんです。池のほうから見たときに建物の廊下に衝立みたいなのがありました。 そこに「登龍門」と書いてあったんです。 

要約すると「人間にはどうしても超えれないような壁にぶつかることが必ずある。これを何度も何度もトライしてると、それをぽーんと超えられる。そしたら、そこから一気にいける。」というようなことを書いてあったんです。

はっきり覚えていないし、説明しにくいんですが、それをぱっと見た時に、感じたんです。 天龍寺の国宝の庭でかじかむ手で掃除をしているときに廊下の衝立の言葉が「ストン」と心に落ちたんです。それが、「登龍門」でした。

それがどういう事だったのかは覚えてません。ただ人間にはどうしても超えれないような壁に突き当たることがある。そのとき超えようと努力するがなかなかうまくいかない。ところが何かの拍子でそれをぽんと越えられると、一気に登れると理解してます。

それを見たときに「あ、これが今は俺の登龍門や。これを飛び越えたら俺もいけるんや」と思ってものすごい自信になったんです。「これやー! わかった! 俺は今、ここにおるんや!」と今の自分の場所が見えたような気がしたんです。 この言葉を知ったのが私にはものすごかったです。本当の言葉のご縁とは「これ」なんですね。

それからは何かあって「クー」ときた時には「これは登龍門や」と思うようにしてます。

それから、たまらんぐらい、いじめられて、コテンパンにやられた時には、『攀念痴(はんねんち)』、の三文字、これはお経に出てくる言葉で鍵山秀三郎さんに教えらてもらいました。  

『攀』は山を普通に登るのでなく、手足を使ってよじ登る様を言います!つまりは憎んだり、うらんだりするような事がエスカレートする、念のような状態を『攀念痴(はんねんち)』と言うのだそうです。

そう言う憎しみや恨みの攀念痴を抱くと夜は眠れない、食事がまずい、そして体も疲れる。だからこう言う念は持った方が疲れるわけで、持たれた方は平気で高枕です。

だからこそこんなつまらない念を持って人生の貴重な時間をすごさない方が自分にとって多いに得だと言う事です。 これは本当にありがたい言葉ですね。

 まだまだ言葉のご縁は有りますが今回はこれくらいにします。


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