フロアーマットが事故原因?
2009/10/22 ちょっとしたお話
普段、車を運転していて、
まさか足元のフロアマットが事故の原因になることなど想像したことがあるだろうか。
日本では考えにくいことが米加州で8月に起きていた。
フロアマットがアクセル操作を邪魔し車が暴走。
4人が命を落とす大事故だった。
事故の原因は当局が捜査中としているが、
事故を起こした車両を製造するトヨタは、同じようなマットを装備している
全米の380万台のユーザーにフロアマットを取り外すよう注意喚起した。
使い方を誤れば同じような事故が起こる可能性があるからだ。
交通事故に限らず、事故というのは、普通では考えられない、
想定できないことが原因になって起こることが往々にしてある。
多くの人が犠牲になった大事故の中にも、危険を予測できていれば回避できていたかもしれない事故があった。
危険を予知し回避する能力は本来、人間に備わっている。
だが世の中が便利になればなるほど社会の仕組みが複雑化し、
人間の対応力を超えた危険が潜むようになった。
危険を予知する力と対応力がなければ、実は危険だらけの世の中だ。
車の事故原因はドライバーの不注意や法律違反によるものがほとんどで、
その点ではメーカー責任の範囲外といえる。
しかし現実に事故は起こっている。
燃費や便利さ・楽しさも必要だが車の根幹は安全にある。
交通事故のない社会が早く実現することを願う。
( 日刊自動車新聞、霧灯より )