「マニフェスト・自動車諸税」は?
2009/12/24 ちょっとしたお話
2010年度税制改正で最大の焦点となっていたガソリン税などの
暫定税率は、現在の税率水準が維持されることが決まった。
鳩山由紀夫首相は21日に「暫定税率の仕組みはいったん廃止する
が、その税率は維持する」と決断したことを表明。
新たな課税の仕組みを整えることで政権公約(マニフェスト)に
明記した政策方針を修正し、実質的に暫定税率を維持するとした。
自動車業界からは「あれだけ廃止するといっておいて整合性は
あるのか」「オープンに議論するとしていたが、結局、誰が、
どこで、どう決めたか見えない」といった憤りの声が聞かれた。
日本自動車工業会など自動車関連団体21団体で構成する自動
車税制改革フォーラムは、道路特定財源の一般財源化によって
税制自体にも課税根拠がない暫定税率が不合理に課税され続
けている点を強調。
自動車ユーザーだけに過重な税負担を強いる状況や地方のユー
ザーがより重い負担を強いられる自動車税制の実態からも、
「自動車税制の抜本的見直しの第一歩として暫定税率は確実に廃止
すべき」とした。
民主党は政権公約として税金の無駄撲滅や予算組み直しなどに
よる財源確保も訴えていた。
暫定税率の廃止はこれも織り込んだ政策のはずで、政策の方向
転換でこうした展望の甘さにも国民の不信感が生じかねない。
(日刊自動車新聞)