一番大切なことは愛 〜サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ〜
2009/02/09 ひとりごと
実家に帰ったときに、新聞の切抜きが置いていました。
平成9年12月30日、日経の記事で「淀川長治さん」の私の履歴書の
最終回でした。
いい内容だったので、書き記しておきます。
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私は映画から、三つのスローガンをもらっている。 それは別々の映画
からだったが、一本一本の映画から知った言葉をあわてて帳面に、その
ときそのとき記入した。
「苦労こい」。 苦労から逃げても人間には苦労というものが必ずあるん
だから、むしろ「こい、こい」と、こちらから手を出して、その苦労を食べて
しまえ。 すると、もっと丈夫になるよ。 そんな意味をふくんでいる。
つぎは「他人歓迎」。 この言葉は私の目をひからした。 アカノタニン、
この言葉のいやらしさに気づいた。 人間はみんな同じ。 他人と思う
から用心をする。 身内なら用心しない。 用心しないが忠告はする。
人を他人と思うと愛が生まれない。 むしろ意味もなく敵と思ったりし
てします。 人間には他人はない。
つぎは私の最も好きな言葉の「わたくしは、まだかつてきらいな人に、
会ったことがない」。 この言葉が私を若くすうる。 イヤな人は、
やっぱりみんなにいやがられている。 だが、どっかひとつくらい、
いいことがあるにちがいない。
そう思って注意すると、立派なところを見つける。 字が巧い。 掃除が
ゆきとどく。 なんでもいい、その人のいいところを見つけ、そしてその
人を両手で迎えてやろう。 いやがられている人はみんな孤独だ。
そんな人ほど愛にかつえている。
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